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キーワード: ThinkPad, X121e, E-350, AMD, レビュー


ノートPCに求めるものと, X121e導入のきっかけ

x121e-overview.jpg

筆者のノートPC使用歴は, IBM ThinPad 535X にはじまり, X20/X30/X40と使ってきた. X40は最も使用期間が長く, 買い換えをせずに5年以上使い続けてきたのだが,

  • HD動画の再生が満足にできない
  • バッテリが5分しか持続しなくなった
  • ACアダプタの接触が悪くなった
  • HDDで一部のセクタが壊れている

などの不具合が出ている. XPのサポート期間が終わる(2014年)までは使い続けようとしたのだが, 最近のノートPCは安くなってきている.
保守パーツ費用と新品PC費用, 得られる性能差に掛けられる費用を 天秤にかけたところ, 新品1台の方が安上がりだという結論に至り買い換えを決断した.

あたらしいノートPCの選定条件は下記の通り.

  • トラックポイントがある
  • なるべくX40に近いキー配列と使用感があること
  • だいたいB5サイズくらい
  • HD動画が問題なく再生できる
  • Windows7 Pro搭載
  • ノングレア液晶
  • 無線LAN搭載
  • 他に邪魔なものが含まれていないこと

この条件でマッチしたのが,

  • ThinkPad X121e
  • ThinkPad X220

の2機種だった. 選定も何も, トラックポイントが有り, B5で, 程よいバランスの機種はXシリーズ以外に存在しない. 予算の都合上, X121e CTOカスタマイズ(AMD E-350)モデルを選定した.

カスタマイズ内容とスペックは下記の通り

  • CPU: AMD E-350 Dual Core 1.6GHz (安くて省エネでバランスが良い)
  • MEM: 4Gx1スロット (将来付け足せる用に1スロット空けておく)
  • HDD: SATA 320G (SSDはカスタマイズ見積価格が高いのでHDDにした. 壊れたら自力でSSD化したい)
  • OS: Windows7 Pro 64bit (Home と Proを選択可能. リモートデスクトップがほしいためProを選定)
  • 無線: 2x2 (標準は150Mbps. 手持ちのアクセスポイントが300Mbps対応なのでアップグレード)
  • Bluetooth: 有り (ワイヤレスヘッドセットは最強ツール四天王の1人)
  • お値段: ¥65,100 (2011年10月時点)

X121eのレビュー

満足している点

ハードウェアスペック

以前使っていたのがX40だったので, 大幅なスペックアップを実感できる. そもそも以前から抱いていたスペック上の不満はHD動画が再生できないということだけだったため, この点さえ解消できればどんなスペックでも不満はない.

HDMI搭載

x121e-amd.gif

購入前より考慮にいれていなかったうれしい誤算.
今までは程よいスペックのリビングPCをプラズマTVに接続し, ノートPCからsynergyで操作して動画鑑賞をしていた. X121eにはHDMIポートがあるので, 試しにHDMIケーブルでプラズマTVに接続し 動画を再生してみたところ, フルHDの動画が問題なく鑑賞できた.

E-350モデルは, GPU内に映像のハードウェアデコード機能(UVD3.0)を搭載しているため, CPUに負担を掛けることなく大画面映像が出力できるようだ.
操作が面倒で高消費電力のリビングPCが不要になった.

低消費電力

LED液晶を採用, CPU+GPUの統合と効率化(AMD E-350)などにより, 消費電力は少ない.
高負荷時でも20W程度.

不満な点と解決

キー配列

x121e-key.jpg

F4〜F5キーの余白が無いのが気にいらない. 以前の機種は手探りで 余白を頼りに打鍵していたが, それができなくなってしまった.

F5キーに厚手のシールを貼り付けて手探り出来るようにした.





キーボードライト(ThinkLight)が無い

x121-usbled.jpg

Xシリーズはキーボードを照らすLED(ThinkLight)が搭載されていたはずだが, X121eには無い.

ベッドルームや暗闇で使うことも多く重宝していたため, 無くなったことで とてつもなく不便を感じる.
カメラなんか付けないでThinkLightを付けて欲しかった.

持ち運びに邪魔だが, しかたなくUSBのLEDライトを導入して解決した.


状態LEDが無い

無線状態, HDDアクセス, 充電状態など, 本体に必要なはずのLEDが無い.
CapsLockのLEDも無い.
NumLockのLEDも無いが, そもそもNumLock機能自体が無い.

なぜかトップカバーとパームレストに2カ所ある, ThinkPadロゴのiの上の点が赤く光る無駄機能がついている. この赤点は電源LEDとなっているが, どうせ光らせるならHDDアクセスランプにしてほしかった.
HDDランプについては, アクセス監視ソフトを導入(後述)して解決した.

首が180度まがらない

液晶の開き角度が制限されており, 180度フラットの状態にできなくなった. 仰向けごろ寝スタイルでの利用が制限されてしまう.

解決不能.

良くも悪くもない点

重さとサイズ

ちょうど良い.
ただし日常的に持ち歩くには重量がありすぎる.

堅牢性

良くて3年程度は問題なさそう.
壊れやすい部品と解決は下記の順番だと思われる.

  1. HDD → SSDに交換
  2. キーボード → 消耗品なので交換
  3. ゴム足 → 百均で
  4. バッテリ → バッテリ交換
  5. ACアダプタの接点 → ACアダプタ買い換え
  6. 端子類の劣化・破損 → メインボード交換
  7. メインボード故障 → メインボード交換
  8. 液晶ヒンジの劣化 → 我慢する
  9. 筐体の変形・破損 → 我慢する
  10. 液晶の輝度低下 → 我慢する

液晶画面と解像度

あらゆる面で劣っているテカテカ液晶が主流になっているが, X121eはノングレア(非光沢)なので扱いやすい.
11.5インチに1366:768の解像度. やや詰め込み過ぎかもしれない.
LEDバックライトで消費電力の低減に貢献.

携行性

バッテリーはだいぶ長持ちするみたい. だけどこの機種は自宅専用機にするつもり.

デザイン

わりとどうでも良い.

サウンド

本体スピーカーには期待することは何もないが, HDMI機器を接続したときにちゃんとパススルー出力してくれる.
動画の音声トラックが5.1chで, 再生ソフトを適切に設定すれば, そのまま5.1chで出力される.

初期導入ソフト

少ない. 少ないほうが良い.
ただしノートンが邪魔.

サポート

期待できないし期待もしない.

静音性

わりと静か. べつにうるさくても気にしない.

購入後の設定ポイント

ここより先は初期設定のポイントを覚え書きとして記載する.
Windows7をはじめて導入するため, OSの基本設定も含む.

HDDアクセスランプソフト

X121eには残念ながらHDDアクセスLEDが無い.

  • 動作が遅く感じられる時
  • 作業の進捗状況確認
  • HDD故障の前兆を示す独特な挙動の視認
  • 意図しない挙動(ウィルス感染)

など, 問題の解決にHDDのアクセスランプをあてにすることが多いので無いと困る.
ソフトウェアでHDD状況を表示出来るものが無いか探したところ 丁度良いものがあったので導入する.
HDS(ハードディスクのアクセスランプ状態を表示するソフト) は, 時計のとなりの通知領域に, HDDのアクセス状況(Read/Write)を表示してくれる.
初期状態では全てのドライブが監視対象となっているので, Cドライブだけに限定すると期待通りの表示をしてくれるようになる.

タッチパッドの無効化

x121e-trackpoint.jpg

ThinkPadを導入するユーザは2種類いて, トラックポイントを使いたい人と 知らない人だ. 後者がトラックポイントを使い慣れるまでのトレーニングのため, 最近のThinkPadにはタッチパッドが付けられている(に違いない). プロのThinkPadユーザにとってはトラックポイントさえあれば, マウスもタッチパッドも 無用である.

  1. [コントロールパネル]
  2. [ハードウェアとサウンド]
  3. [マウス]
  4. [UltraNav]
  5. チェックを外す→ [タッチパッドを使用する]

無線LANを300Mbps化

x121e-wlan.png

標準の1x1(150Mbps)カードではなく2x2(300Mbps)にアップグレードしているにもかかわらず, 状態確認時に150Mbps以上にならない.
出荷時の設定に不備があるので設定を直す.

  1. [コントロールパネル]
  2. [ハードウェアとサウンド]
  3. [デバイスマネージャー]
  4. [ネットワークアダプター]
  5. 右クリック、プロパティ→ [2x2 11a/b/g/n Wireless (ry]
  6. [詳細設定]タブ
  7. [プロパティ: Bandwidth Capability]
  8. [値: 11a/b/g:20/40MHz]







Bluetooth

x121e-bt.gif

買ったままの状態ではBlootooth機器に接続できない.
Bluetoothデバイスが見つからずに初期不良かと疑ってしまったが, 単純にBluetooth機能がOFFにされているようだ.

[Fn] + [F5] 

で無線メニューを表示し, [個別の項目]の中からBluetoothをONにすれば使えるようになる.

Bluetooth機器のピアリング(初回登録)は, 下記からおこなう.

  1. [コントロールパネル]
  2. [デバイスとプリンターの表示]
  3. [デバイスの追加]

ATOK

x121e-atok.gif

ちょっと古めのATOK2008が何も問題なく導入・利用できた.
Justsystemの公式情報を確認すると, カナ入力時に一部表示上の不具合が出る らしいが, カナ入力は使わないので問題ない.




動画再生ソフト (VLC)

x121e-vlc.png

AMD E-350 は, 映像のハードウェアデコード機能(UVD3)を搭載しているので, これを利用すればフルHD H.264映像をヌルヌル再生出来るようになる.

  1. [ vlc を導入]
  2. [vlcを起動]
  3. [設定]
  4. [入力とコーデック]
  5. チェックをON → [GPUアクセラレーションを使用]

以上の設定でDXVAが有効になり, 低CPU負荷でFullHD映像が再生できるようになるが, 出力先をDirectX(DirectDraw)にすることでさらにCPU負荷を低減できる.

  1. [設定]
  2. [ビデオ]
  3. [出力: DirectX(DirectDraw)ビデオ出力]

さらに, HDMI接続時に5.1ch音声をパススルー出力して欲しいので, オーディオ出力も設定する.

  1. [設定]
  2. 選択→ [設定の種類: すべて]
  3. [オーディオ]
  4. チェックON → [使用可能な場合、S/PDIFを使用]

VLCは,

  • HDMI接続時 = 5.1chパススルー
  • 本体液晶のみ = 2chスピーカー

自動判別して適切な方で出力してくれる.

リモートデスクトップ

外から接続できるようにする.

  1. [コントロールパネル]
  2. [システムとセキュリティ]
  3. [リモートアクセスの許可]
  4. 選択: [リモート(中略)許可する]

リカバリディスクの作成

購入した当日からHDDが壊れることを想定しなければならない.

  1. [スタート]
  2. [Lenovo Device Experience]
  3. [Factory Recovery Disk]

必要なメディアと書き込まれる容量:

  • 起動CDまたはDVD 1枚 (300MB)
  • データDVD 3枚(3.8GB, 4.0GB, 290MB)

その他導入したもの

  • Tera Term with ttssh
  • cygwin (wget, rsync, ssh, Perlを使いたい)
  • Xming (Xサーバ)
  • まめFile5SE (XPのエクスプローラ風ファイル管理ソフト)

総評・まとめ

以上, 主に自分への覚え書きが中心になってしまいましたが, 総合評価としてX121eの満足レベルは高く, ThinkPad Xシリーズ愛用者としては X40以来の名機 だと思います.
部品が壊れても, 本体が壊れても, 修理や交換をしながら末永く使い続けたいと思わせてくれます.
不満な点はこの記事にすべて書きました. あわよくばThinkPadの設計者にこの記事を 目にとめてもらい, 次作の検討をして頂きたいです. (レノボの腐れ組織で, 日本人が設計に関わる機会がのこっていればの話ですが)

後日談(導入から6ヶ月使ってからの追記):2012/05/08

この記事を書いてから6ヶ月経過しました.
継続使用のうえでの使用感を追記します.

使用環境および状況

  • 1日の使用時間は平均24時間. 常に電源ONでいつでも外からリモートデスクトップ操作可能な状態. スリープ・ハイバネは完全OFF.
  • データをバースト転送する時以外は常に無線LAN稼働.
  • 主な用途
    • ブラウジング
    • SSHクライアント
    • USB外部ストレージとネットワークストレージ間のデータ転送
    • リモートデスクトップクライアント
    • リモートデスクトップサーバ
    • Skype等メッセンジャー
    • 外付けDVD/BD再生, 動画ファイル再生

安定性

すこぶる安定.

  • ブルースクリーンは, 半年で2回か3回.
  • 原因不明のネットワーク断も, 半年で2回か3回.

いずれもハードウェアに無関係な特定アプリケーションで, 特定の動作をしたときに 発生していることから, ハードウェアは安定していると評価できる.

故障

特になし.
懸念だったHDD・ゴム足・キーボードは問題なし
若干USBの差し込み口が緩くなってきた気がする. ごく希にUSBが接触不良で転送が中断することがある.

長期使用して判明した悪い点

  • パームレスト(手のひらを置くスペース)の奥行きが短すぎて, 長時間タイプしていると 筐体の角が手のひらにずっと当たることになってしまう. 線ができて痛い.
  • 夜間はやっぱりThinkLight(キーボードを照らすライト)が無いと不便. 暗闇で使いたいとき, 手元にいつも外付けライトがあるとは限らない.
  • VLC動画プレイヤーの最新版が重くて使い物にならなくなった. 操作感には劣るが MPC-HC VXDA対応の64Bit版に差し替えて解決した.

長期使用して判明した良い点

  • ACアダプタのケーブルが丈夫. しっかりした作りで, 多少ラフに扱っても問題なさそう.
  • ノングレア(非テカテカ)は目に優しく, 使いやすい. 輝度低下は実感できない.
  • キー配列は, 以前の機種からの変更をカラダで吸収できた. 普段の操作には慣れてきて不便無く使える.

評価を保留

  • 発熱・廃熱は, 秋〜春しか使用していないため評価できない. 来秋再評価する.
  • バッテリーは, ほぼ100% AC電源稼働のため, 評価できる使用環境ではない.



添付ファイル: filex121e-vlc.png 516件 [詳細] filex121e-bt.gif 536件 [詳細] filex121e-atok.gif 337件 [詳細] filex121e-key.jpg 510件 [詳細] filex121-usbled.jpg 557件 [詳細] filex121e-amd.gif 505件 [詳細] filex121e-wlan.png 480件 [詳細] filex121e-trackpoint.jpg 520件 [詳細] filex121e-overview.jpg 499件 [詳細]

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